クリエイティブディレクター/長尾悦美さん

INTERVIEW

Yoshimi Nagao

クリエイティブディレクター/長尾悦美さん

ヒポポタマスを愛用する方々のライフスタイルにスポットをあてたインタビュー企画。豊かな暮らしに一歩近づくヒントを発信。

国内外を飛び回り、バイヤーとしての仕事はもちろん、商品のディレクションからプロダクト作りまで、幅広いフィールドで活躍するクリエイティブ・ディレクターの長尾悦美さん。ヴィンテージを軸にした感度の高いファッションはいつも話題に。暖かい日差しが差し込み、圧倒的な“気”の良さで満たされたアートなご自宅でインタビュー。ブレない軸がありながら、しなやかに働き、旅をし、日々を朗らかに楽しむライフスタイルについてお話を伺いました。

Index

    1. 旅をすることの醍醐味

    自分の感覚的なところを柔軟に持っていたい
    ファッションも、もの選びも“ノーボーダー”

    仕事で海外のファッションスポットを飛び回り、オフも時間があればすぐに次の計画を立てるほど旅好きな長尾さん。様々な国のカルチャーや人々の暮らしに直に触れる経験は、自身のパワーに繋がっている。

    「自分の感覚的なところを柔軟に持っていたいというのがあって。多様な人種と関わって、日本とは違う色彩の街に身を置くと、日本にいる時に狭い感覚になっていた自分に気づくんです。いい気が感じられる、ハートがオープンな人の国に行くことが多くて、その土地の人のいいパワーをたっぷり吸い込む。それってすごく自分のプラスになるんです」

    画像は長尾さんがバルバドスへ旅に行った時の街の風景写真。

     

    ———海外の魅力を熟知しているからこそ、メイドインジャパンのものづくりにも惹かれる

    「人の手の温もりを感じるものに惹かれます。だから、日本の民藝やクラフトが好き。民藝の世界で使われる“用の美”という言葉を大切にしています。ただ、ファッションも、もの選びもボーダーラインを作らない、というのがポリシー。だから、海外のクラフトも同じく興味を惹かれるし、その国の色彩・環境・空気で持ち味が違ってくるところが面白いなと思います。

    日本だから、〇〇の国のだから、ということではなくて、手に取ったクラフトが美しいから身の回りにおきたいという気持ちを大事にしています」

    アートブックや写真集など、感性に響くものをコレクション。雑多に置いてもインテリアの一部に。自然とリズムのある好きな世界観に。
    その国ならではの色使いに惹かれ、器やグラス、マグネットなどを旅先で購入。旅の思い出がぎゅっと詰まった“一点もの”は日々の暮らしで使うたびに愛着が。

     

    ———色を組み合わせたファッションの原点は子ども時代

    「ファッションでも色を組み合わせるのが好きで、海外では日本にない色使いではっとすることも。子どもの頃から絵の具を全色使って描く、色版じゃできない色を作り出すのが楽しくて。地元の十勝は四季がくっきりしていて、身近に色彩が溢れていたことも、色に対する感性が養われるベースになったかもしれません」

    旅にも重宝すると以前から愛用しているタオルハンカチ。吸水性と速乾性のどちらも備え、しっとり滑らかな肌触りの新作「ライトハンカチーフ」も早速、旅の持ち物リストに。

    「ヒポポタマスは、カラーリングがかわいい! いい意味で日本のプロダクトなのに日本っぽくなくて、アジア人にもヨーロッパにもマッチするぬかりない配色が素敵。タオルハンカチは機内に持ち込む、旅の愛用品です」

    2. 自分を“整える”ために意識していること

    オン・オフを線引きしない
    時間の使い方はフラットな方がいい

    バイイングやコレクションの期間は海外と日本を行き来し、多忙を極めることも。そんな忙しい日々の中で自分を整えるためには、あえて時間を区切らないことが大事だそう。

    「オンもオフもそこまで切り替えを意識してないです。仕事中もサボるし(笑)、逆に休んでいる時も仕事のことを考えたり…、時間の使い方はフラット。電池が切れたらソファにずっといて静止してることもあるけど、メンテナンスはタイムスケジュールに組み込んで、それも仕事!と割り切ります。

    自分の機嫌は自分で取るスタイルでいると、イライラすることも特にない。気の良い物、場所しか選択しない!という自信があります。(笑)ただ、”NO”をちゃんと言うことは大事にしてる。例えば、自分がOFFになりたいときは、ご飯に誘われてもちゃんと断る。そういった積み重ねで気持ちもフラットでいられる気がします」

    スタイリングにおいて靴下はとても重要だけど、家では素足が好き、と語る長尾さん。オーガニックコットンとバンブーレーヨンを使用したルームシューズは内側の甲の部分にも贅沢に生地を使用。足に触れる部分が全面タオル地なのでお風呂上がりにさっと履いても心地いい。

    「家に帰ってきたら、まず素足に。ジュエリーを外すより先に靴下を脱ぎます(笑)靴下愛は強いけど、脱ぐことが自分の中での解放。このスリッパはフィット感がちょうどよくて、パートナーと色を楽しんでいます」

    「パープルがかったピンクは、疲れている時も元気が出る色。下駄からインスピレーションを受けた鼻緒の部分が足先を開いてくれてリラックスできます。オーガニックコットンとバンブーレーヨンのしっとりした肌触りが素足に心地よくて、機内にもホテルのルームシューズにもよさそう」

     

    3. ものを選ぶときのブレない基準

    デザインよりもファーストタッチ
    肌触り、生地の面白さがまず大事

    ファッションはもちろん、インテリア、ライフスタイルまで自分の好きなものを選び取った暮らしを実践している長尾さん。その暮らしの中心には、ブレないもの選びの軸があるという。

    「“生地を見る”がもの選びの基準。デザインよりも先に生地の面白さに注目します。デザインよりもディテール重視。デザインよりも先に生地のディテールを見るのが物選びの最優先です。その先に服なら着れるかどうか、そしてインテリアなら自宅に調和とセンスの良い違和感を与えられるかどうか。肌に触れる物は肌触りが良く心地よい物を選択します。」

    ———自分にとって心地いいものだけで彩られた長尾さんのご自宅。その中で一番好きな場所はダイニングだそう。

    「キッチンと行き来しながら、意外とダイニングにいる時間が多いかも。ソファに座るとぽかぽかな日差しが気持ち良くて動けなくなるから、リビングよりダイニングで仕事をしたり、ご飯を食べたり、の時間が好きです。

    あと、睡眠命! 基本“のび太”なので、どこでも寝落ちしちゃう。だからこそ、寝ることに対して時間をちゃんとコントロールしたいという気持ちもあって、心地のいい寝室、寝具にしています」

    睡眠を大事にしている長尾さんにとって、枕は欠かせないアイテム。ハンドメイドで作られた身体にフィットするU字型ピローはたっぷりとしたサイズ感も魅力。どんなに寝返りを打っても枕が頭から離れず、もっちりした触感と肌触りのいいピローカバーはリラックス効果満点。

    「ヒポの枕は、ぬいぐるみを枕元に置いているような安心感。ふわふわで、気持ちのいい肌触りが質の高い眠りに繋がっていると思います」

    長尾さんの審美眼の根底にある、ファッション、時間、旅…、あらゆるものに常にフラットな姿勢。それは、私たちの暮らしを彩り豊かに、より心地よくするためのヒントにも通じている。