VOL. 007

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UPDATE

この夏のスペシャル・ギフトボックスは、マーブル・ペイント。ボックス全体をキャンバスに、カラフルなカラーを大胆に施しました。インスピレーションを受けたのは、1950年代にニューヨークで流行した抽象表現主義。偶然に身を委ねた色と色の重なりをお楽しみください。

「抽象表現主義」とは、第一次世界大戦前夜にモスクワ、パリ・ミュンヘンなどで同時多発的に発生し、1940年代後半から50年代にかけてニューヨークを中心に盛り上がった芸術形式です。花や風景、群像といった具体的なテーマをできるだけ似せて描く、再現性の高い絵こそが「良い」とされてきたそれまでの絵画に対し、極限までの簡略化や、感情に導かれるままの予測不能な筆づかい。それこそが抽象表現主義のスタイルでした。

【HIPPOPOTAMUS|ヒポポタマス】

代表的な美術家としては、大きなキャンバスいっぱいに絵の具を激しく飛ばし、線を走らせたジャクソン・ポロック。自由な筆触で女性画を描くウィレム・デ・クーニング。単色をブロック状に描いたマーク・ロスコも含まれます。各人の作品はあまりに多様なので簡単にはカテゴライズはできませんが、強いて共通項を挙げるとすれば、即興性とエネルギッシュさでしょうか。

当時、彼らの絵画を総じて“アクション・ペインティング”と呼んだのは、ハロルド・ローゼンバーグという批評家です。アメリカの画家たちにとってキャンバスが「表現する空間であるよりもむしろ、行為をなす場としての闘技場のように見え始めた。キャンバスの上に起こってゆくのは一枚の絵ではなく、一つの事件であった」(「アメリカのアクション・ペインターたち」拙訳)これはローゼンバーグが発表した論文の一節です。それまでは絵が描かれるものであったキャンバスが、戦後アメリカの画家たちにとっては、アクションするためのひとつの方法になったというのです。

【HIPPOPOTAMUS|ヒポポタマス】

ヒポポタマスの新しいギフトボックス「マーブル・ペイント」は、色やフォルムが変容していくさまを箱に閉じ込めた、まさにアクション・ペインティング。どこまでも広がっていくような不思議なスケール感をお手元でお楽しみください。

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